水中ドローンに興味を持っている方なら、どの機種が自分に合っているか気になるところでしょう。
水中ドローンの市場は広がりを見せており、初心者からプロまで、目的に応じたさまざまな機体が登場しています。
しかし、「どれを選べば良いのか」「価格に見合った性能が得られるのか」など、選択肢が多いほど悩むことも増えてきますよね。
そこで今回の記事では、そんな悩みを解消すべく、オススメの水中ドローンを価格帯ごとにご紹介します。
この記事を最後まで読むことで以下の3つについて理解できます。
- 水中ドローンの使い道
- 水中ドローンの選び方
- オススメの水中ドローン
水中ドローンの使い道
そもそも水中ドローンはどんな場面で利用されているのでしょうか。
以下が水中ドローンの代表的な利用場面です。
- 水中調査・点検
- 水産業・養殖
- 救助活動
- 科学調査・研究
- エンターテイメント・映像撮影
それぞれどんな使い道なのか紹介していきます。
水中調査・点検
港湾施設やダム、護岸、テトラポッドなど、アクセスが難しい水中構造物の点検に用いられます。
特に、潮流が強い場所や濁りの多い水中環境では、潜水士の代わりにドローンを利用することで、安全性と効率を向上させることができます。
水産業・養殖
養殖場や生け簀(いけす)の定期点検、魚の成育調査、海底環境の観察などに使用され、作業の省力化が図られています。
ドローンによるリアルタイム監視により、潜水して確認する作業の負担が減少しています。
救助活動
水難救助や沈没船の捜索、災害現場の確認に役立ちます。
特に、危険な水中環境での調査や捜索活動では、ドローンが人命のリスクを軽減します。
科学調査・研究
海底の地質調査や生態系の観察、水質調査など、学術分野でも活用されています。
水中ドローンは、従来の調査手法に比べてコストを抑えつつ、高精度なデータを提供できる点が評価されています。
エンターテイメント・映像撮影
テレビ番組や映画での水中撮影、レジャー施設での水中映像の提供など、エンターテイメント用途でも活用されています。
また、釣りやダイビングなどのレジャーシーンでも、釣り場や海中の状況確認に使用されています。
水中ドローンの選び方
水中ドローンを選ぶ際には、以下のポイントに注目することが大切です。
- 使用目的
- 最大潜水深度と稼働時間
- 操作性
- 価格帯
使用目的
水中ドローンには、主に水中撮影、調査、測量などの目的に応じて異なる機能が求められます。
例えば、撮影目的ならカメラの性能(4K対応や広角レンズ)が重要になりますが、調査や作業目的ならばロボットアームなどの作業機能が付いているモデルが必要です。
最大潜水深度と稼働時間
ドローンが潜航できる深さや、どれくらいの時間稼働できるかも重要です。
初心者向けのモデルは15m程度の潜水深度が多い一方、プロ向けのモデルでは100mまで潜航可能なものもあります。
また、長時間の使用にはバッテリー容量も考慮する必要があります。
操作性
操作が簡単なモデルは、スマートフォンやタブレットを使って直感的にコントロールできるため、初心者におすすめです。
一方で、専門的な調査用途では自律運転機能がついたオートコントロール型も有効です。
価格帯
水中ドローンの価格は、用途によって大きく異なります。
家庭で楽しむためのコンパクトなモデルは比較的安価ですが、プロ用途の高性能機は高額です。
自分の用途に合わせたモデルを選ぶことがコストパフォーマンスの観点でも重要です。
水中ドローンの相場は??
水中ドローンの価格は、用途や機能によって大きく異なります。
初心者向け・趣味用
小型の水中ドローンは、1台あたり5万円~10万円程度で購入できます。
これらは浅い水深での使用が想定され、カメラ性能や操作性がシンプルなモデルが多いです。
例えば、CHASING DORYなどは初心者向けでコストパフォーマンスが高い機体です。
中級者向け
より高機能なドローンは、10万円~30万円の範囲にあります。
これらのモデルは、より深い水深に対応し、4Kカメラを搭載したものもあります。
たとえば、PowerVision PowerRayやGLADIUS MINIなどがこの価格帯です。
プロ用・産業用
産業用途や長時間の水中作業向けの高性能モデルは、30万円~100万円以上になることもあります。
これらのドローンは、100m以上の潜水が可能で、環境調査やインフラ点検、救助活動などに使用されます。
例として、CHASING M2 PROやFIFISH V6などがあります。
安い水中ドローンを購入する上での注意点
水中ドローンを安価に購入する場合、以下の4つの点には注意が必要です。
- 潜水深度の制限
- バッテリー寿命と連続稼働時間
- スクリューの詰まり
- カメラ性能の確認
それぞれ紹介していきます。
潜水深度の制限
安いモデルは最大潜水深度が浅いことが多く、15m程度までしか潜れない機種が多いです。
使用予定の水域が深い場合には、耐圧性能が十分なモデルを選ぶ必要があります。
バッテリー寿命と連続稼働時間
安価なモデルは稼働時間が短いことがあり、1時間程度である場合が多いです。
長時間の使用を予定している場合は、連続稼働時間が2時間以上のモデルを選ぶと良いでしょう。
また、頻繁に使用する場合は、急速充電に対応しているかどうかもチェックポイントです。
スクリューの詰まり
海藻や釣り糸などがスクリューに絡まりやすいため、ドローンが急停止したり、操作に支障が出ることがあります。
特に、安価なモデルではこのトラブルが頻発しやすいので、使用前後のメンテナンスを心がけましょう。
カメラ性能の確認
撮影用に使用する場合、カメラの画質も重要です。
4K対応や広角レンズを備えたモデルであれば、安価なものでも満足のいく映像を撮影できますが、性能が低いと満足のいかない結果になることがあります。
オススメの水中ドローンをランク別でまとめてみた!!
オススメの水中ドローンを以下のランク別で紹介していきます。
- 初心者向け・趣味用(5~10万円)
- 中級者向け(10~30万円)
- プロ用・産業用(30〜100万円)
初心者向け・趣味用(5~10万円)
初心者向け・趣味用にオススメの安い水中ドローンを紹介します。
PowerVision PowerRay
PowerVision PowerRayは、水中探査や釣り向けの水中ドローンです。
最大30メートルの深度まで潜行可能で、4K UHDカメラを搭載しており、鮮明な映像をリアルタイムで撮影・共有できます。
魚群探知機「PowerSeeker」やVRゴーグルを使用した没入型体験も可能です。
また、最大4時間の稼働時間を持ち、プロやアマチュアの水中撮影に最適です。
CHASING DORY
CHASING DORYは、コンパクトで携帯性に優れた水中ドローンです。
最大15メートルの深さまで潜行でき、1080pのカメラで鮮明な水中映像を撮影します。
スマートフォンのアプリを使用して操作し、リアルタイムで映像をストリーミングできる機能も搭載しています。
バッテリーの持続時間は約1時間で、手軽に水中の世界を楽しむことが可能です。特に初心者向けの使いやすさと手頃な価格が魅力です。
中級者向け(10~30万円)
10~30万円ほどで購入できる中級者向けの水中ドローンを紹介していきます。
GLADIUS MINIS
GLADIUS MINI Sは、CHASING社が提供する高性能な水中ドローンで、最大100メートルの深海まで潜ることができる機動性の高いデバイスです。
コンパクトなデザインながら、4K UHDカメラを搭載しており、低照度環境でも鮮明な映像や写真の撮影が可能です。
また、6つのスラスターにより水中での細やかな操作が可能で、リアルタイムの映像配信機能を活用してライブストリーミングも行えます。
大容量バッテリーにより最大4時間の連続運転ができ、アクセサリーの取り付けも容易で、様々な用途に対応できる柔軟性を持っています。
QYSEA FIFISH V-EVO
360度回転や複雑な操作が可能で、AI機能による自動追尾や物体認識も搭載しています。
最大100メートルの深度まで潜航でき、強力なLED照明で暗い環境でも撮影が可能です。
最長4時間の連続稼働が可能で、耐久性や機動力も高いため、探査、撮影、研究など幅広い用途で活躍します。
プロ用・産業用(30〜100万円)
最後にプロ用・産業用で利用されるオススメの水中ドローンを紹介します。
CHASING M2 S
CHASING M2 Sは、プロ向けの高性能水中ドローンです。
8つの推進装置により全方向の精密操作が可能で、最大深度100メートル、通信距離1キロメートルをカバーします。
4Kカメラ搭載で高画質な映像撮影ができ、約4時間の長時間稼働が可能です。
また、ソナーや機械アームなどのモジュール追加で、多様な用途に対応します。
堅牢なデザインで過酷な環境でも安定動作し、海洋調査や水中インフラ点検、レスキュー、撮影に最適です。
CHASING M2 PRO MAX
8つのスラスターで全方向に動き、水中での精密な作業や撮影が可能です。
4Kカメラを搭載し、リアルタイムで高画質の映像を確認でき、バッテリーも長時間持続します。
また、カメラやソナーなどの機器を追加できる拡張性があり、水中調査、点検、撮影など幅広い用途に対応します。
水中ドローンの利用後はしっかりメンテナンスを行おう
今回は、水中ドローンの使い道やおすすめの機種について紹介してきました。
これらのドローンを長く使うためには、使用後のメンテナンスが大切です。
特に海水や泥などで汚れやすい環境で使うため、使用後はスクリューやカメラ周りを洗浄し、次回も安全に使える状態を保ちましょう。
バッテリー管理も重要です。
長期間使わないときは、適切な充電状態を保ち、極端な放電や過充電を避けることで、ドローンの寿命を延ばせます。
メンテナンスを習慣にし、快適に水中ドローンを活用していきましょう。
「水中ドローンをレンタルするのにどれくらいの費用がかかるの??」 「水中ドローンをレンタルするのと購入するのどっちがいいの??」 水中ドローンは30~70万円と高額のものが多いため、レンタルでの利用を一度検討される人も少なくないでし[…]
ドローンの中でも最近注目が集まっている水中ドローンですが、仕事としてどのように活用されるのか、どれくらいの収入が得られるのか気になりますよね。 そこで、今回は、水中ドローンスクールの運営者とも関わりのある私が水中ドローンの今後の市場や[…]
ドローンは空を飛ぶ新しい時代の象徴となっていますが、その活用範囲は空中だけに留まりません。 海や川の底を探検できる「水中ドローン」が、釣り愛好家たちの間で注目を集めています。 この水中ドローンは、水中の移動や撮影を可能にし、魚の[…]
最近の水中ドローンの盛り上がりに心惹かれつつ、操縦には資格がいるのか気になるところですよね。 そこで今回は、水中ドローンを操縦するための資格の重要性や、資格取得に必要な費用などについて解説していきます。 この記事を最後まで読むこ[…]