DJIのMiniシリーズの中でも最近発売されたMini4 Proですが、コンパクトな上にコストが比較的リーズナブルなことからドローン初心者に人気が高いです。
今回は、実際に初心者である私の目線でレビュー記事を書いてみましたので、今から購入を検討されている方は、是非参考にしてください。
この記事を最後まで読むことでDJI Mini4Proの以下について理解できます。
- DJI Mini4 Proの機能性
- DJI Mini4 ProとMini3 Proの比較
- DJI Mini4 Proの注意点
DJI Mini4 Proの機能についてレビュー
ドローン歴1年、初めて購入した機体がDJI Mini4Proという私が、実際に3ヶ月使用して感じたことを初心者目線でレビューしてみたいと思います。
初心者に優しいサイズ感
DJI Mini4 Proは、折りたたみ時:148×94×64 mm(長さ×幅×高さ)、展開時:298×373×101 mm(長さ×幅×高さ)、機体重量:249gとMini3 Proとほぼ同じサイズです。
このサイズ感が初心者に安心感を与えてくれます。
人はモノを操作(操縦)する際に、大きさに比例して緊張感が高まっていきます。
自動車の運転(軽自動車→大型トラック)を想像してもらえたらわかりやすいと思います。
私の経験上、広い空でもMavicシリーズとMiniシリーズの操縦では緊張感がかなり変わります。
Miniシリーズは、そのサイズ感から初心者でも気楽に操縦できます。
また、Miniシリーズであれば屋内(六畳の部屋)でもギリギリ飛ばすことができます。
(カーテンをしっかり固定する、飛び散りそうなものは片付ける前提で)
これも初心者にとって大きなメリットと言えるでしょう。
初心者に安心感を与えるセンサー機能
Mini4 Proは全方位を検知する障害物センサーを搭載しており、Mini3 Proから大きくアップデートされた点です。
狭いところで飛ばすとそのすばらしさがわかります。
壁などの障害物に近づいてセンサーが機能した際には「見えない壁に阻まれて先に進めない」と感じるほどです。
衝突の危険性を感じさせない全方位障害物センサーは初心者に安心感を与えてくれます。
ただし、木の枝やネット、電線などの小さなものは検知しづらいので注意が必要です。
初心者に必要十分なカメラ性能
Mini4 Proはキレイな画像や映像を初期設定で簡単に撮影することができます。
大きなディスプレイで見ても本当にキレイです。
このような初心者にも優しいMini4 Proのカメラ性能・機能の代表的なものが下記の3点です。
- 進化したズーム性能
- HDR(High Dynamic Range)撮影機能
- 4Kで100fps、FHDでは、200fpsでの撮影が可能
進化したズーム性能
Mini3 Proではできなかった2倍ズーム(静止画撮影時)ができるようになり、4K映像を撮影する際には4倍ズームまでできるようになって撮影の幅が拡がっています。
HDR(High Dynamic Range)撮影機能
明るすぎて明るい部分が白くなる部分と、暗すぎて見えづらくなってしまう部分を合成により調整し、肉眼で見たときに近い写真に仕上げてくれる機能です。
4Kで100fps、FHDでは、200fpsでの撮影が可能
より表現の幅が拡がり、スローモーションでもキレイに撮影できます。
初心者に安心な自動帰還機能(RTH)
ドローンを操縦していて遠くまで飛ばすと、機体が豆粒のように見えることがあります。
そんなとき初心者の私は「本当に帰ってくるのかな」と不安になります。
そんな不安を解消してくれるのが自動帰還機能(RTH)です。
RTHとはReturn to Homeの略で、ドローンが事前にGPSによって記録されたホームポイントに自動で戻ってくる機能です。
最近のDJIドローンにはすべて搭載されています。
こんな便利な機能がMini4 Proには以下の3種類も用意されていてさらに安心感が増します。
- アドバンストRTH 操縦者がプロポで起動させる方法
- ローバッテリーRTH バッテリー残量が最低レベルになると起動
- フェールセーフRTH 機体が6秒を超えてプロポの信号をロストすると自動で起動
設定等も必要ですが、本当に安心できる機能です。
ただし、ホームポイントの誤差(半径2m程度)がありますので、離陸地点の周囲には障害物がないようにする必要があります。
初心者でも上手に撮影できる便利機能
自分が撮影した動画や画像を見て、「プロが撮影したみたい」と思わせてくれるMini4 Proの便利な撮影機能がウェイポイント機能とアクティブトラック360°、SNS投稿に最適な縦撮り機能です。
ウェイポイント機能とは、あらかじめ飛行ルートやカメラの角度を設定して自動飛行させることができる機能です。
また、アクティブトラック360°は動く被写体を追尾しながら撮影することができる機能です。
しかもMini4 Pro では360°追尾できるようになったため、初心者では難しかったノーズインサークル(テレビやYouTubeで見る被写体をぐるっと360°撮影している技法)を自動でやってくれます。
初心者にとって機体の位置を確認しながら操縦し、同時に撮影しているカメラの映像を見ることは非常に難しい技術です。
それらをすべてオートで撮影してくれるこれらの機能は非常に有難いものです。
また、カメラを縦向きに切り替えて縦長構図の空撮映像を撮影する機能はSNSにアップする際には非常に重宝します。
横長構図でしか撮影できない場合は、編集で映像の両端をカットするなど手間がかかる上に、バランスが悪くなることもあります。
自分がドローンで撮影した画像や映像を「SNSでアップしよう」と思ったとき、この縦撮り機能は非常に便利です。
これらの機能のおかげで、プロが撮影したような映像や画像が初心者でも可能となります。
余計な手間がかからないプロポ
Mini4 Proでは、RC-N2とRC2という2つのプロポが用意されていますが、初心者にはRC2がセットされているものがお勧めです。
この2つのプロポの違いは液晶画面があるのかという点なのですが、この違いがとても大きいのです。
液晶画面がついていないRC-N2プロポでは、自分のスマホやタブレットにDJIアプリをダウンロードしたり、スマホとプロポを接続したりと手間がかかります。
このような余計な手間がかからないRC2プロポが初心者にはお勧めです。
DJI Mini4 Proを利用する上での注意点
これまで述べてきたように、ほぼ不満のないMini4 Proですが、注意する点が4つあります。
- ユーザーマニュアルがない
- 充電アダプターが付属しない
- バッテリーの残量に注意
- 風に注意
ユーザーマニュアルがない
購入して開封してもユーザーマニュアルがありません。
「ここからダウンロードしてください」という案内も私は見つけることができませんでした。
「DJI Mini4 Pro ユーザーマニュアル」と検索すればすぐ見つかりますし、ダウンロードすればよいのですが、105ページもあり、印刷するのも一苦労です。
パソコンやタブレット等の画面で読めば十分という人には問題ありませんが、私のように「紙で読みたい」と思う人には手間が増えてしまいます。
充電アダプターが付属しない
私は「DJI Mini 4 Pro Fly More コンボ Plus (DJI RC 2付属)」を購入したのですが、充電アダプターは付属していませんでした。
充電器が付属されているのだから、当たり前に充電アダプターもあるだろうと思い込んでいたのです。
購入される際には注意してください。
メーカーは30Aのものを推奨しています。
バッテリーの残量に注意
最大飛行時間(カタログ値)は、インテリジェントフライトバッテリー使用時で34分、インテリジェントフライトバッテリーPlus使用時で45分となっています。
私はインテリジェントフライトバッテリーPlusを使用していますが、30分ほどの飛行でバッテリー残量の警告が出ます。
もう少しは飛ばせるのかもしれませんが、安全を考慮してすぐにバッテリーを交換しています。
外的環境(冬で外気温が低い)等の影響もあるかと思いますが、カタログ値よりも実際に飛行できる時間は短いので注意が必要です。
風に注意
最大風圧抵抗(カタログ値)は10.7m/sとなっていますが、3m/sを超える風が吹いているときに飛ばすと挙動に不安を感じることがあります。
風が強くなったとき、建物等の近くで風が安定しないような場所では、急に機体がぐらついてドキッとします。
MavicシリーズやAirシリーズのように重量がある機体と比較すると、249gと軽量なMini4 Proの数少ない弱点です。
しかし、国土交通省の無人航空機飛行マニュアルにも「風速5m/s以上の状態では飛行させない。」とありますので、機体の大きさから考えれば十分安定して飛行させることが可能とも言えます。
DJI Mini4 ProとMini3 Pro比較してみた
DJI Mini4Proの前モデルのMini3 Proと比較してみました。
DJI Mini 4 Pro | DJI Mini 3 Pro | |
価格(税込) | 128,700円 *DJI RC2付属 |
119,900円 *DJI RC付属 |
サイズ・重量 | ほぼ同じ | |
最大飛行時間 (Plus使用時) |
34分(45分) | 34分(47分) |
カメラ | 1/1.3インチCMOSセンサー | |
動画性能 | 4K 100fps/ 60fps | 4K 60fps |
FHD200fps 100fps / 60fps | FHD 60fps | |
有効画素数 | 4,800万画素 | |
障害物回避 | 全方位 | 前方/後方/下方 |
内部ストレージ | 2GB | なし |
今からDJIのMiniシリーズの購入を検討されている方は、Mini4 Proを強くオススメします。
Mini3 Proと比較してプロポも新しいのになっていますし、動画や写真の性能が一気に上がっています。
また、障害物回避センサーなどの機能も良くなっているので、今から購入するなら価格は少し上がりますが、Mini4 Proが良いでしょう。
DJI Mini4 Proがオススメな人
ここまでDJI Mini4 Proについてレビューをしてきましたが、この機体は以下のような方にオススメします。
- 初めてドローンを購入する人
- 現在ドローンを持っているがサブ機が欲しい人
私自身、DJI Mini4 Proが初めて購入したドローンですが、いまのところ何の不満もありませんので自信をもってオススメできます。
特別な知識や技術がなくても簡単にキレイな画像や映像を撮影することができます。
また、携帯性に優れたコンパクトさ、十分な撮影性能から、現在MavicシリーズやAirシリーズを持っている人がサブ機として購入しても活躍できるのではないでしょうか。