ドローンでの橋梁点検にかかる費用は??機体の種類や資格の必要性について

ドローンで橋梁点検をするってどういうメリットがあるの?
ドローンで橋梁点検をするのにどれくらいの費用がかかるの?

ドローンの技術が進化し、近年では、橋梁点検をドローンで行う企業が増えてきており、このような疑問を抱く企業も少なくないでしょう。

そこで今回は、ドローンの一等資格を持っている私が、ドローンを使用した橋梁点検のメリットや費用について詳しく解説します。

この記事を最後まで読むことで以下について理解できるようになります。

  • ドローンを使った橋梁点検のメリットとデメリット
  • 橋梁点検に適したドローンの特徴
  • ドローンでの橋梁点検にかかる費用

ドローンでの橋梁点検の市場規模

ドローンでの橋梁点検の市場規模

ドローンでの橋梁点検の市場規模は、年々拡大しております。

こちらのインプレス総合研究所が作成した調査資料の一部を見るとわかる通り、点検分野も年々市場は拡大し、2028年には2,000億円を超えると予想されています。

出典:インプレス総合研究所

この成長は、ドローンの技術進化とともに、従来の点検方法に比べてコスト削減や安全性の向上、時間の短縮が可能であることから、インフラ保守の効率化を目指す企業や公共機関からの需要が高まっているためです。

今後も、インフラの老朽化に伴い、ドローンによる点検市場はさらに拡大していくと予想されています。

これにより、関連するドローン機器やサービスの需要も増加し、さらなる技術革新が期待されています。​

ドローンで橋梁点検を行うメリット

ドローンで橋梁点検を行うメリットとして以下の5つが挙げられます。

  • 時間の短縮と効率化
  • 高精度な点検
  • コスト削減
  • 安全性の向上
  • 柔軟な点検計画

それぞれ紹介していきます。

時間の短縮と効率化

ドローンを使用することで、従来の点検方法と比較して大幅に時間を短縮できます。

例えば、ドローンは一度に広範囲を撮影できるため、作業車や命綱を使用した従来の方法では1日に2件しか点検できなかった場合でも、ドローンなら1日に5件以上の点検が可能になることもあります。

これにより、交通規制を伴う場合でも短時間で作業を完了でき、交通への影響を最小限に抑えることができます。

高精度な点検

ドローンに搭載された高解像度カメラや赤外線カメラを使用することで、橋梁の微細な亀裂や浮き、剥離などの異常を精確に検出できます。

特に、赤外線カメラは温度の異常を視覚化し、人間の目では見えない内部の問題を発見することが可能です。

また、ドローンは狭い箇所や高所など、作業員がアクセスしにくい場所でも容易に点検が行えるため、従来の方法では見逃されがちな部分も確認することができます。

コスト削減

ドローンを使用することで、点検に必要な人員を大幅に削減できます。

従来の点検方法では、点検車の運転手やオペレーター、作業員に加え、交通規制のためのスタッフも必要でしたが、ドローンを使用することで操縦者のみで作業が可能になります。

また、専用車両や足場の設置が不要となるため、機材の費用も削減でき、全体的なコストを抑えることができます。

安全性の向上

ドローンは遠隔操作で操作できるため、作業員が危険な場所に立ち入る必要がありません。

これにより、高所作業や狭い場所での事故リスクを大幅に低減し、安全性が向上します。

また、ドローンは小回りが利くため、複雑な構造の橋梁でも隅々まで点検が可能です。

柔軟な点検計画

ドローンで撮影したデータをAIで解析することで、劣化の進行状況や修理の必要箇所を正確に把握でき、効率的な点検計画を立てることができます。

これにより、適切なタイミングでのメンテナンスが可能となり、橋梁の寿命を延ばすことができます。

さらに、データの蓄積により、長期的な管理計画の策定も容易になります。

ドローンで橋梁点検を行うデメリット

先ほど、ドローンで橋梁点検を行うメリットを紹介しましたが、以下のデメリットもあるので、覚えておきましょう。

  • 打音点検ができない
  • 法律による飛行制限
  • 天候の影響を受けやすい

打音点検ができない

ドローンによる点検では、ハンマーや特殊な機械でコンクリートを叩いて音の変化を確認する「打音点検」が行えません。

これは、コンクリート内部の浮きや剥離、損傷などを確認するために重要な方法です。

したがって、ドローンでは検出が難しい場合があります。

法律による飛行制限

ドローンの飛行は、航空法や小型無人機等飛行禁止法などの法律で制限されています。

特定の施設周辺や人口集中地域、空港周辺、地上150m以上の空域など、飛行が禁止されている場所があります。

これにより、許可がないと飛行できない地域があり、点検の実施に制約が生じることがあります。

天候の影響を受けやすい

ドローンは風や雨に弱く、特に風速が8m/s以上になると飛行が困難になります。

また、雨天時にはドローンを飛行させることが避けられるため、天候によって点検スケジュールが左右されることがあります。

特に海岸地域では強風の影響を受けやすく、天候が安定しないと点検が困難となります。

ドローンで橋梁点検するのにかかる費用

ドローンで橋梁点検するのにかかる費用

ドローンを使用した橋梁点検の費用は、橋梁の規模や複雑さ、点検の範囲、使用する機材によって異なります。

一般的に、1回の点検でかかる費用は約50万円から190万円程度とされています。

この範囲には、ドローンの機材費用、操作費用、データ解析費用などが含まれます​。

橋梁点検が可能なドローン

橋梁点検に使用されるドローンは、精密な点検を実現するために特別に設計された機種が多くあります。

以下は代表的なドローンとその特徴です。

  • マルコ
  • Skydio
  • Matrice 300 RTK

これらのドローンは、従来の点検方法に比べて人員削減やコストカットに貢献し、安全性と精度を向上させるため、橋梁点検において非常に有用です。

ドローンの選定には、点検対象の橋梁の特性や環境条件に応じた機能が重要です。

マルコ

川田テクノロジーズと大日本ダイヤコンサルタントが共同開発した橋梁点検専用のドローンです。

非GPS環境でも安定した飛行が可能で、複雑な気流の変化にも対応できるローターを備えています。

機体上部にカメラを設置しており、橋の下からの撮影が可能です。

また、0.1mmのひび割れを検出できる精密な撮影能力を持っています。

Skydio

国土交通省の「点検支援技術性能カタログ」に掲載されているドローンで、優れた自律飛行技術を備えています。

橋梁点検の際に安全かつ効率的な撮影を行うことができます。

Matrice 300 RTK

DJIが提供する産業用ドローンで、橋梁点検にも広く使用されています。

この機種は長時間の飛行が可能で、高精度なセンサーを搭載しています。

風速や天候の変化にも強く、安定した飛行が特徴です。

ドローンで橋梁点検する際は資格が必要??

ドローンで橋梁点検する際は資格が必要??

ドローンで橋梁点検を行う際、現在の日本の法律上、特定の資格は必須ではありません。

しかし、資格を取得することで、ドローンの安全な操縦と法令遵守の知識を持つことが証明され、業務の信頼性を向上させることができます。

例えば、国土交通省認定の民間の「インフラ点検用ドローン操縦士」などの資格があり、これを取得することで、橋梁点検に必要な技術と知識を習得できます。

資格を持つことで、飛行許可の申請や、法令に基づいた安全な運用が可能となり、特に公共インフラの点検業務においては重要視される場合があります。

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